コミュニティマネージャーによるコミュニティの“2025年の活動”をお届けしているコミュニティレポート紹介いたします。
1. 浮遊街と浮遊街コインUiiについて
浮遊街は、熊本県宇城市に位置する「日本円が使えない」通い型の街づくり拠点です。
「別荘より街を手に入れる」をコンセプトに、衣・食・住を“消費するもの”ではなく“自らつくるもの”として捉え直し、生きている実感と人間的成長を育む場として創ってきました。
その経済の基盤として導入しているのが、コミュニティ通貨・浮遊街コインUii(うい) です。
2. グランドオープンと初期の利用状況(浮遊街1.0)

2025年5月に開催した「浮遊祭」
浮遊街は、2025年5月に開催した「浮遊祭」にてグランドオープンを迎え、4日間で延べ400人以上が来街し、共に街の門出を祝いました。そしてその後の約7ヶ月間で、500万Uii以上の浮遊街コインが流通しました。
一方で、オープン直後の浮遊街は、まだ“完成された街”とは言えない状態でした。
インフラ整備、生活導線の確立、
街びとが滞在し、活動し、商いを生み出すための土台づくり——
華やかなオープンの裏で、年末まで泥臭い開拓の日々が続いていました。

2025年12月(下段)の変化(カフェスペース・ゲストハウス)
3. 理想と現実のギャップから見えた課題
私たちが当初描いていた理想は、
- 1,000人の街びとが関わり
- 毎日20〜30人が行き交い
- 街づくりや商いを通じて
- 新たな経済圏が自律的に回っていくこと
eumo史上初の「稼げるコミュニティ通貨」として期待された浮遊街コインUiiですが、実際に運用を始めてみると、
- Uiiで稼げる仕組みをつくること
- 街そのものを持続可能に育てること
この2つをどう両立させるか、という課題が浮き彫りになってきました。
4. 半年間の運用から見えてきた価値
一方で、半年間街を動かしてきたからこそ、浮遊街コインUiiならではの価値も見えてきました。
浮遊街では、
- 「本当はやってみたかった自分」を生きる
- 経済合理性を排除した商売が生まれる
- 日本円ではハードルが高い挑戦を、Uiiで一歩踏み出す
そんな行動が、自然に生まれています。
「日本円を稼ぐ」と考えると踏み出せないことも、「Uiiならやってみてもいいかもしれない」と感じられる。Uiiは、経済的な価値交換であると同時に、挑戦の心理的ハードルを下げる装置として機能し始めていると感じています。
5. 浮遊街2.0へ ― NEW STANDARDを“実証”するフェーズ
そして今、浮遊街は次のフェーズへと移行しつつあります。
背景にあるのは、超AI時代において「より多く稼ぐこと」を人生や社会の中心に据える従来の前提(OLD STANDARD)が、静かに機能不全を起こし始めているという問題意識です。
意義を起点に行動する人が増えたとき、
経済・関係性・秩序は本当に回るのか?
お金を目的にしなくても経済は成立するのか。
命令や管理がなくても秩序は生まれるのか。
消費者ではなく共創者として関わる方が、関係性は持続するのか。
これらを、思想や理想として語るのではなく、
実際に人が集まり、滞在し、関わり、通貨が循環する中で検証すること
それが浮遊街2.0の位置づけです。
浮遊街コインUiiは、この検証において重要な役割を担っています。
Uiiは単なる決済手段ではなく、挑戦の心理的ハードルを下げ、関与を促し、関係性を可視化する装置として機能し始めています。
浮遊街2.0を通じて、
コミュニティ通貨が「意味・関係性・経済」をどう接続できるのか。
その実証を積み重ねながら、NEW STANDARDを“語られる概念”から“検証されたモデル”へと進めていきます。
▼浮遊街|NEW STANDARD|提案書

